いい人の街。

「熟柿だ・・・」

お施主さん宅で作業をしていて、ふと見ると、

キャンピングテーブルの上に、真っ赤に熟れた柿が載っています。


自転車で行き交う奥さんが、ふと立ち止まり、

前カゴに入れて立ち去っていきます。

お二人で昼の散歩がてら、赤い実をだいじそうに持って帰る奥さんもいます。


昨日、御見積のご依頼を受けて、現地に急行。

周囲をぐるりと拝見しておりましたところ、

お隣のおうちでなにやら庭に植えた柿の収穫をしておられました。


どうやら、その収穫の成果が、この熟柿らしい。

まだ熟れてない柿は木になっていますので、

熟れすぎてぷにょぷにょになったものを、家人でたべきれず?おすそわけ、

ということになったのでしょう。


わたしも、剪定が一段落したときを見計らって、

ごちそうを頂戴することにしました。




もう昼下がりですので、

残りはだいぶ少なくなっていましたが

そのぶん割れたり、汁がにじんだりしている

食べごろの熟柿が残っていました。


つるつるっと、すするように頂きます。

ところてんのように、それはそれは甘い果汁が、

乾いたノドを癒してくれます。


ご自身の庭で、

すくすく育った甘柿。

その成果を、

道行くみなさんにふるまう人情味。


のんびりとした、あたたかい秋の日。


いい街には、いい人が暮らしていますね。


ごちそうさまでした。

ありがとうございました。

おいしかったです。



もらった『福』は、

つぎ、誰かに何かのカタチで渡したいな、と

ふと、おもったことでした。